AGA(男性型脱毛症)に効果が期待できるVEGF(血管内皮成長因子)

AGAとは男性型脱毛症のことです。円形脱毛症のような自己免疫病とは区別されます。気がつくと生え際が後退していたり、頭頂部が薄くなってきたり……思い当たる方も多いことでしょう。AGA(男性型脱毛症)は脱毛症の一つで、髪の毛が細い産毛のような状態でしか育たなくなります。そのような、産毛のような髪の毛しか生えてこない「つむじ」や「額の生え際」の見た目は、どんどん頭皮が見えるようになってしまい、M字ハゲやてっぺんハゲのような状態です。

男性が年齢を経るごとに頭髪が薄くなるのは不自然なことではありませんが、若いうちに進行してしまった場合や、いつまでも若々しく見られたい場合には、気になってしまうのも当然のことです。

薄毛部分をカバーするためのウィッグや植毛、増毛の技術も最近ではずいぶん発達してきてはいるものの、定期的なメンテナンスが必要になりますし、自毛に比べるとどうしても、わずらわしさが伴います。シャンプーのたびに抜けて流れるのがいやで洗わなくなった……という人もいますが、もちろんそれは頭皮や毛根には悪影響があり、かえって逆効果です。ワカメなどの海藻を食べるといいなどと昔から言われていますが、これも医学的、科学的な根拠はありません。(身体にはよいので積極的に食べること自体は悪くないですが)

そのAGAは放っておくと次第に進行してゆくばかりですが、医学的な治療を受けることで進行を止められるケースもあります。自毛にこだわりたい人は、遺伝だから仕方ないなどとあきらめずに、薄毛治療を検討してみるのも一つの手です。薄毛の原因は遺伝的要素が強いといわれていますが、親が薄毛なら必ず子も薄毛になるというわけではありません。

男性ホルモンの働きが強すぎると、毛母細胞が萎縮して細くて弱い毛になって、やがて失われてしまうわけで、男性ホルモンを制御するのも一つの方法ですが、今注目されている物質があります。
VEGF(血管内皮成長因子)です。ストレスや生活の乱れが原因で、頭皮の血流が悪くなると、毛根が弱ってうまく新しい毛が育たなくなりますが、この物質は血管内皮成長因子という名の通り、血管に働きかけることで毛根の活動を活発にします。事な毛根に栄養や酸素を運ぶ血管を作る作用で、毛を元気にするという仕組みです。

いわゆる育毛シャンプーなどは、このVEGFを活性化させるための成分が配合されています。こういった市販品を利用してもよいのですが、薄毛治療のクリニックでは、頭皮に直接こういった成分を注射することで、よりダイレクトに毛根とその周囲の血管の成長を促していきます。低出力レーザーで刺激を与えて血管新生効果を促す場合もあります。

もちろん日々の規則正しくストレスをためない生活も大切ですが、こういったことを理解して、適切な治療を受けることで、いつまでも自毛で若々しくいられる可能性が高まります。

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